最近は犬の避妊は当たり前という飼主さんも増えてきました。
しかし、何も知らないまま愛犬の避妊をしてしまうと思ってもいないことが起きてしまうかもしれません。
また、避妊手術をうけたあと犬の性格がかわるといったことも耳にします。
今回は、犬の避妊のメリットとデメリット、避妊手術後の性格の変化についてまとめてみました。
目次
避妊のメリットとデメリットについて

犬の避妊を考えている飼い主さんは、避妊について色々と調べたりすると思います。
「避妊手術は犬のからだのため・・・」
という理由だけでは、愛犬のからだにメスを入れる避妊手術は不安になりますよね?
避妊をすることでメリットになること、デメリットになることがあるはずです。
避妊によるメリットとデメリットについて紹介します。
避妊手術とは?
犬のからだの大きさや犬種によって違いはありますが、妊娠できるからだに成長する期間が生後6か月~12か月になります。
妊娠できるからだに成長すると、ほとんどの犬が1年に2回、繁殖行為ができる発情期を迎えます。
犬の避妊手術とは、メス犬の子宮と卵巣を摘出する手術のことです。
子宮と卵巣を摘出することで、発情しなくなり妊娠しない体にするための手術です。
卵巣だけを摘出する避妊手術もあります。
避妊によるメリットとは?
予期せぬ妊娠を防ぐことができる
女の子の犬を飼っている飼い主さんは経験があると思いますが、発情期のメス犬に興奮しているオス犬を見たことはありませんか?
発情しているメス犬を見つけたオス犬は本能むき出しにして・・・・
こんなことがあると、予期せぬ妊娠をしてしまうことになります。
生まれてきた子犬を飼ってあげれるならいいのですが、ほとんどの人がすべての子犬を飼うことはできないのが現実です。
里親が見つかって、子犬の引き取りてが見つかれば安心ですが、犬を引き取ってくれる人はなかなか見つかりません。
また、信頼できる飼い主さんになってくれる人でないと安心もできませんよね?
生まれてきた子犬は飼い主さんが責任を待たなくてはいけませんが、飼い主さん全員がそうできるかは難しいものです。
今も犬の殺処分はなくなっていません。
飼いきれなくなった犬が保健所に引き取られ、最後には殺処分という結果になっています。
避妊をすることで、予定していない妊娠を防ぐことができます。
メス犬がかかりやすい病気の予防
犬を飼っている飼い主さんは、愛犬が健康で長生きをしてくれることを願っていいるはずです。
避妊をすることで、メス犬がかかりやすい病気の予防になります。
ほとんどの避妊手術が子宮と卵巣を取り除く手術になります。
この子宮と卵巣を取り除くことで、メス犬がかかりやすい病気の予防になります。
避妊をすることで予防できる病気は・・・
・子宮蓄膿症
子宮蓄膿症とは、細菌が子宮に入ってしまって膿が溜まってしまう病気です。
高齢になった出産経験がないメス犬によく見られる子宮の疾患です。
子宮蓄膿症は早い段階で発見できれば、完治することがありますが、再発性が非常に高い病気です。
発症後の治療は子宮の摘出をすることがほとんどです。
・卵巣腫瘍
卵巣に腫瘍ができる病気を卵巣腫瘍といいます。
卵巣腫瘍は初期症状がほとんどでない病気なので早期発見が難しい病気の1つです。
症状が進行すると、腹水が溜まり、お腹がパンパンになります。
転移することは少ないようですが、初期症状がほとんどないので卵巣腫瘍と分かるまでに病気が進行していることがよくあります。
・乳腺腫瘍
乳腺腫瘍は乳腺に腫瘍ができる病気です。
初めての発情期を迎える前に避妊をすることで、この乳腺腫瘍の発症率は激減します。
発情期に出るホルモンが関わっている病気なので、発情する回数が多いメス犬ほど乳腺腫瘍の発症率は高くなします。
避妊によるデメリットとは?
出産ができなくなる
避妊をすると当然ですが、子犬を生むことはできなくなります。
生まれてきた子犬は飼い主さんが責任をもって育てるべきですが、避妊をしてしまうともう妊娠することは絶対にできません。
後々になって、子犬を出産させたいと思っても後戻りはできないので、避妊をするときはよく考える必要があります。
手術によるリスク
避妊による手術は犬のからだに負担がかかります。
手術に犬のからだが耐えれなかったり、手術が失敗してしまうリスクは避けることができません。
また、避妊手術の際に使用する麻酔にもリスクは存在します。
個体差はありますが、麻酔による耐性がない犬もいます。
事前に検査をすることで、麻酔に耐性があるのか分かりますが、手術の際にかかる負担と合わさることで悪い結果になってしまうこともあります。
太りやすくなる
避妊手術を行ったあと、ホルモンの分泌がなくなることで基礎代謝が低下します。
基礎代謝が低下したことで、今まで取っていた量のごはんでも太りやすくなることがあります。
また術後に食欲が増えることも多くあり、太りやすい原因になっています。
太ってしまうと色々な病気の原因になってしまうので、ごはんの量には注意が必要です。
色々な病気のリスク
避妊をした犬は、避妊をしていない犬よりも色々な病気になりやすくなっていることも分かっています。
骨肉腫や血管肉腫といった病気には避妊をしていない犬よりも病気になりやすいことが分かっています。
また、子宮を摘出することで膀胱に負担がかかってしまって頻尿になりやすい犬もいるようです。
避妊手術後に性格がかわるって本当?

避妊をした後の犬の性格がかわるということをよく聞くことがありますが、本当に性格はかわるのでしょうか?
もし、性格がかわるのであればどんな風に変わるのかも気になりますよね?
避妊手術を受けた犬にとっては手術自体が負担になっています。
避妊手術の後は犬も少し神経質になっていたり、術後の愛犬のからだを心配する飼い主さんも神経質になっていまってると思います。
術後、間もないころは、犬自身も飼い主さんも神経質になったり、心配したりすることで犬の性格がかわってしまったと思ってしまうことがあるようです。
「避妊手術をしたあとはオス犬みたいにマーキングをするよ」なんて言うこともよく聞きますが、科学的な根拠はありません。
犬の性格は環境によって変わることはあります。
避妊手術の後、愛犬を心配するあまりに躾を怠ってしまって犬の行動がかわってしまっているのかもしれません。
また、犬自身が飼い主さんの態度の変化に合わせて行動を変えていることもあります。
性格がかわったと感じることの原因は、避妊手術により犬も飼い主さんも神経質になってしまっていることが理由のようですね。
まとめ
女の子の犬を飼っている飼い主さんは避妊について色々と考えたり、悩んだりすると思います。
避妊をすることにもメリットとデメリットがありますが、避妊をするほうがいいのか、しないほうがいいのか決めるのは難しいことです。
避妊を考えていたり悩んでいるときは一度、動物病院の獣医師さんの相談してみてはいかがですか?
より良いドッグライフを送ることができますように。
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