どの家庭の冷蔵庫にも必ず入っている卵。
色々な料理に使えて、そのまま焼いたり、茹でたり、生のまま食べることもありますよね。
そんな卵ですが、犬は卵を食べても大丈夫なんでしょうか?
また、犬に卵を食べさせてあげたいと思ったことはありませんか?
今回はこんな犬が卵を食べることについてまとめてみました。
犬は卵を食べても大丈夫?

色々な料理に使われることがある卵ですが、犬は卵を食べても大丈夫なんでしょうか?
犬は卵を食べることができます。
与え方をきちんと守れば犬も卵を食べることができます。
しかし・・・・
「生の卵の白身は犬が食べると危険!!」
ということを聞いたことがありませんか?
こんなことを聞くと
「やっぱり、卵を食べてはいけないの?」
という疑問が出てきますよね?
生の卵の白身が危険といわれている理由と卵の栄養素やカロリー、卵の与え方について紹介します。
生の白身が危険!?黄身は大丈夫?

「生の卵の白身は犬が食べると危険!!」
というのは少し大げさな気がしますが、生の白身は犬のからだに少なからずとも悪い影響を与えます。
その理由は、白身に含まれるアビジンという成分です。
このアビジンはビタミンの一種、ビオチンの吸収を妨げるという性質を持っています。
生の卵の白身を食べることで、ビオチンの吸収が悪くなってしまうことが生の白身が危険と言われる理由です。
犬のからだビオチンが不足すると、犬の皮膚や粘膜を健康に保つことができなくなります。
ビオチン欠乏症と言われ、抜け毛が増えたり、フケが多く出る、ひどくなると皮膚炎などの炎症を起こす原因になります。
しかし、どれくらいの量の生の卵の白身を食べると危険なんでしょうか?
生の卵の白身ですが、少しくらいの量なら犬に与えても大丈夫です。
成人男女10名を対象にした、生の白身をどのくらい食べるとビオチン欠乏症になるのかという実験結果があります。
生の白身をそのまま食べることはできないので、実験用に乾燥卵白を使用して実験が行われました。
その結果、生の卵の白身、約50個に値する乾燥卵白を毎日食べると約50日でビオチン欠乏症になったという実験結果でした。
この摂取量がそのまま犬の食べる量の基準になりませんが、毎日、大量に生の白身を食べるさせるようなことがなければ大丈夫でしょう。
白身にはアビジンというビオチンの吸収を妨げる成分が含まれていましたが、卵の黄身には犬のからだに悪い影響が出るような成分は含まれていません。
卵の栄養素は?
犬が食べることができる卵ですが、卵にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか?
卵には食物繊維とビタミンC以外の犬のからだに必要な栄養素が豊富に含まれています。
・タンパク質
卵には必須アミノ酸がバランスよく含まれていて、犬のからだを作ったり、免疫力アップの手助けをしてくれます。
他のタンパク質を含む食材に比べても、質の良いアミノ酸が卵には豊富に含まれています。
・レシチン
卵に含まれるレシチンにはコリンという成分が含まれていて、犬の脳の老化防止に効果があると言われています。
脳細胞を活性化させて、犬の認知症予防に期待ができる栄養素です。
また、コリンには血圧を低下させ、高血圧や高コレステロール血症や脂肪肝などの予防・改善にも効果があるとされています。
生活習慣病が気になるシニア犬や肥満が気になる犬にも最適な食材とも言えるでしょう。
・ビタミン類
卵にはビタミンC以外のビタミン類が豊富に含まれています。
特に多く含まれているビタミンはビタミンB群です。
犬の皮膚や粘膜を健康的に保つ働きや、糖をエネルギーに変える働きがあります。
また、卵には犬のからだの健康に必要なビタミンA,ビタミンD、ビタミンEも豊富に含まれています。
・ミネラル
卵には、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄といった犬のからだに必要なミネラルが豊富に含まれています。
卵は、ヒヨコのからだを作るための栄養素がギュッと凝縮されています。
子犬の生長期や怪我をしている犬の栄養補給のためにはとても優秀な食材と言えるでしょう。
卵のカロリーは?
犬のからだに必要な栄養素が豊富に含まれている卵ですが、カロリーが気になります。
気になる卵のカロリーは・・・
卵1つ当たりのカロリーは、約85㎉になります。
卵の白身と黄身に分けると、白身の部分は約15㎉、黄身の部分が約80㎉になります。
卵1つが約50gほどになるので、卵2つで100g、約170㎉ということになりますね。
ドッグフードは100gで300㎉ほどになるので、ドッグフードに比べるとカロリーは少し低い食材と言えるでしょう。
しかし、与えすぎは肥満の原因になるので注意が必要です。
おすすめの調理法と与え方は?

犬は卵を食べることができます。
生の卵の白身も少しの量なら食べても問題はありません。
しかし、卵を犬に与えるときに最もよい調理の仕方は何なのでしょうか?
生の卵でもそのまま食べることができますが、やはり熱を通してから犬に与えることが安全のようです。
生のままの食材はやはり、食中毒になってしまうリスクがあります。
卵が原因の食中毒で、最も多いのがサルモネラ菌によるものです。
生で食べることを想定して生産されている卵は出荷前に消毒殺菌されていることがほとんどす。
実際、サルモネラ菌にたまごが汚染されている割合は10万個に3個という、ごくごく少ない確率だと言われています。
しかし「可能性は限りなく少なくても、ゼロではない」って思ったらやっぱりちょっと怖いですよね?
少しでもリスクがあるのであれば生で与えるのは避けるほうがいいですね。
卵の調理法は、やはり茹で卵がおすすめです。
油や余分な調味料を使わず、卵をそのまま食べることができるので最もよい調理法といえます。
卵に熱を通すことで、ビオチンの吸収を妨げるアビジンの性質もなくなります。
また、70℃で1分以上の加熱をすると、サルモネラ菌は死滅すると言われていますので、加熱調理すればさらに安心です。
犬に卵の与え方ですが、茹で卵などの熱を通した卵は人肌くらいに冷ましてから与えるようにしましょう。
また、犬は食べ物を丸呑みにしてしまうことがほとんどす。
茹で卵などは、犬の喉に詰まらないように出来るだけ細かくカットしてから与えるようにします。
ごはんにトッピングとしてふりかけたり、おやつの代わりに食べさせてあげるのもいいですね。
しかし、ごはんの代わりに卵のみを与えるのは栄養が偏ってしまういます。
あくまでごはんのトッピングかおやつとして与えるようにします。
卵を与える量は?
卵は犬のからだによい栄養素が豊富に含まれていますが、与える量には注意が必要です。
「卵の食べ過ぎはコレステロールの摂りすぎになってしまう。」
ということをよく言われていますが、コレステロールよりも気を付けることは卵のカロリーです。
卵の食べ過ぎは肥満の原因になるので、犬に卵を与える量は気を付けましょう。
1日に与える卵の量は・・・
犬に卵を与える量は、体重5㎏ほどの小型犬なら、茹で卵、1/2個ほどが適量です。
体重30㎏ほどの大型犬なら、茹で卵、2つほどが適量ですね。
アレルギーについて
犬は卵食べることでアレルギーを発症することがあります。
卵を食べたことがない犬に卵を食べさせるときは少量の卵を食べさせるようにしてください。
他の食材に比べると、卵が原因でアレルギーを発症することは稀だそうです。
しかし、口の周りや、からだの皮膚の薄い所が赤くなったり、かゆがっている、吐いたり下痢をしているときはアレルギーを発症していると思われます。
動物病院で診てもらうようにしましょう。

まとめ
・与え方をきちんと守れば犬も卵を食べることができる。
・生の卵の白身が危険と言われている理由は、白身に含まれるアビジンという成分がビタミンの吸収を妨げるから。
しかし、生の白身を毎日大量に食べるようなことがなければ問題はない。
・犬に卵を与える量は、体重5㎏ほどの小型犬なら、茹で卵、1/2個ほど、体重30㎏ほどの大型犬なら、茹で卵、2つほどが適量。
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